じっちゃんの病気②~門脈体循環シャント~
今回もかなり長文になります。
姉がじっちゃんを
県外の病院へ連れていきました。
脳障害だと思っていた姉は
その診断にかなりびっくりしました。
イヤ、
脳障害も出ていたのですが。
じっちゃんの病名は
先天性門脈体循環シャント。
胃腸から肝臓に入るはずの門脈という血管に
余分な血管(シャント)が出来て
本来肝臓に入る血液が
肝臓を迂回してしまう血管奇形。
じいは血液が3割くらいしか
肝臓に入っておらず
アンモニアなどの毒素が解毒できず
高アンモニア血症を
引き起こしていました。
また、
じいはずっと太ることができず
きっと栄養も体に
巡っていなかったのです。
その県外の病院では
最初の問診から
すでにその疾患を
疑っていたようでした。
実はじい、子犬の頃から
肝臓の数値が悪かったのです。
去勢手術の際
肝臓の数値が悪かったので
手術が出来ず
肝臓の薬を数日飲まされ
数値が下がった
と獣医さんに言われ
去勢手術を決行しました。
姉は再血液検査の結果を
知らされていませんでした。
が、この度
県外の病院で
今までのじっちゃんの血液検査をみて
びっくりしたのです。
去勢手術前の再検査の結果で
じいの肝臓の数値は
ほとんど下がってなかったのです。
アンモニアの数値も悪いまま。
じいは肝臓の数値が悪いまま
去勢手術をされていたのでした。
話しを元に戻しますが
県外の病院では手術を勧められました。
しかもすでに脳炎を起こしていて
手術が成功しても
目は見えないまま
元のじいには戻らないかもと
言われてしまいました。
けれど手術をせず放っておいた場合は
2,3ヶ月の命。
姉は手術を決意。
と、その前に
まずは脳の炎症があると
手術ができないため
アンモニアの数値を下げて
脳の炎症が治まるかどうかの
入院となりました。
ただ一つ気がかりなことがありました。
それはアンモニアが溜まり
脳炎を起こすのですが
じいの場合普通攻撃される部位とは
違うところに炎症が出来ており
非常に稀な症例だと言われていたのです。
「パグ脳炎」によく似ている、と。
【当初パグに多くこの脳炎がみられ
パグ脳炎と言われるようになったようです。
現在は他の小型犬も発症する為
「壊死性髄膜脳炎」と言われるそうで
発症すると数日で亡くなるそうです】
もしかしたら
肝臓の病気と脳炎は実は全く別物で
2つの病気が一度に
発症してしまった可能性がある
と言われてしまったのです。
姉はじいの数値が下がることを祈り
じいを病院に残し帰宅。
入院2日後
病院へ電話すると
じいは元気にしている
目はよく見えてなさそうだけれど
ふらつきは改善。
点滴でアンモニアの数値は下がり
ほぼ正常値になっている。
薬を経口に切り替えて
アンモニアの数値が上がらなければ
一旦退院できるかも
と、嬉しい報告がありました。
で、その後
薬の内服でアンモニア数値は上がらず
1週間入院後いったん退院。
のんびり家で過ごし
手術となりました。
手術はその余分なシャントを閉めること。
いきなり閉めると
急に肝臓に血液が流れ込むため
ゆっくり閉まるタイプの物を
血管につけるそうです。
手術は無事終了。
手術の際
再度MRIで脳の状態も検査。
炎症の痕が溶けているらしく
そこは復活しない。
なので後遺症は残るそう。
ただ新たな炎症がないから
今回の脳全体の炎症は
高アンモニア血症によるもので
間違いないだろう。
これ以上悪くならないと思われる
と言う診断でした。
心配していたパグ脳炎ではなく
ホッと一安心でした。
術後調子もよさそうで一旦退院。
術痕が痛々しいね(:_;)
ただ
術後、稀に痙攣を起こして
命を落としている子もいるそう。
原因は不明。
じいの場合
すでに痙攣は起こしているので
通常の子よりその可能性はある、と言われ
当分じいが歯ぎしりしたり
舌をべろべろしたり
キャンキャン鳴いたり
少しのことで
もしかして痙攣?!
と姉は当分ハラハラしたそうです。
イヤ、歯ぎしりはやっぱり
よくないそうですが。
でも
無事に家でクリスマスも
お正月も過ごすことができました。
初めて診察を受けたのが11月頭。
手術が12月頭。
この1月に再度MRIで検査。
シャントはきちんと閉まっていて問題なし!
県外での病院診察終了です!
じい、頑張ったね!!
なんだか涙が出ちゃいますよ。
ちなみに現在のじっちゃんは
ヒョロヒョロだけど
元気いっぱい!
足元にまとわりついてくるそう。
名前を呼ぶと嬉しそうに
クルックルッと回るじいをみながら
毎日涙が出そうになっている姉であります。
目が見えないので
家の中では勝手知ったるで
元気いっぱいですが
知らない場所に行くと
怯えたように伏せってしまうじいを見て
姉は何でもっと早くに
気づいてやらなかったのかと
悔んでいます。
早く気づいてやれば
失明することもなく
こんな後遺症で
苦しめることもなかったのに、と。
でも・・・
あまり動物病院のせいにするのは
イヤなのですが
今回のことはかかりつけの病院側で
気づいてほしかったと私は思います。
じいは食欲があるのに
いつまでも太れませんでした。
また昔から多動で
散歩に行けばあっちへフラフラ。
枝に絡まったり
側溝に落ちたり。
でも話しましたが
置いている水をひっくりかえしたり
はたまた姉の足を踏んだり・・・
目があまり良くないのではないか、と。
さらに
実はじいは熱が高く
姉も良く心配していました。
ワクチンを打つ際熱があり
中止になったこともありました。
それらのことも病院に相談していましたし
その上肝臓の数値も子犬の頃から高いことも
スルーされていました。
また入院中痙攣を起こしたとき
姉は獣医さんに
高アンモニアで起きたのでは?
と聞いたのですが
この数値ではありえない
とバッサリ言われたのでした。
もちろん
飼い主の責任もあります。
でも
やっぱり動物病院側で
気づくべき所じゃないかと
私は思います。
その為のかかりつけ医だと。
と言っても
今更言ったって
仕方ないのかもしれませんが。
なんてったって
じいは生きています!!
じいは元気を取り戻しました。
ご飯もモリモリ食ていますよ。
同居犬まるこもうれしい?ね(*^^*)
ちなみに問題行動だった
食事の際の怒り。
なくなりました!
結局原因はわかりませんでしたが
恐らく食事中アンモニアが悪さをして
抑制が効かなくなったのでは
と推察しています。
じっちゃん、じっちゃん
よく頑張ったね!